1999.4.4

 なんか最近、いろんなところで Linuxが流行っている。
 猫も杓子も Linuxって感じだ。
 Linuxが嫌いというわけでもないし、悪いというわけでもないが、今はまだあんなに流行になるものでもないと思う。
 もちろん、他の unix系 OSと同様、良いところも悪いところもある。良いところは unixであるということで、悪いところは unixであるということだ。
 僕は割と unixは好きなのだが、好きな点は unixだというところで、嫌いな点も unixだということだ。
 なんかわけのわからないことを書いてしまった様だが、仕事でコンピューターを使い、システムを組み、アプリケーションを作っている人にはわかると思っている。

 Linuxで良いと思う点


 Linuxで悪いと思う点

 欧米諸国では unixサーバーが幅をきかしていることもあり、PCでサーバーシステムを組むことができる Linuxはありがたいと思われる。サーバー関連のアプリケーションなら、unixということで開発者も多く、またフリーであるものも多いので、ほぼ PCの値段でサーバーが出来上がってしまう。

 日本ではどうか?優秀な技術者も多いにもかかわらず環境が整っていないので、中小企業で Linuxを導入できるかどうか。また、OwnRisk(自分で責任取れよ)という感覚があまりない企業で、Linuxを導入したらどうなるか?バージョンアップやバグフィックスは?システムコンサルタント業界が儲かるんだろうな。

 また、「オープンソース」が世界でどこまで浸透するかもわからないところだ。これは現在の unix業界でもわかる様に、オープンソースな部分とクローズな部分がある。基本的にバイナリーコードの実行形式で販売しているソフトウェアは、全てクローズである。代わりにサポートを行っている。有償の部分もあれば無償の部分もある。しかし、一応販売されているものはβ版ではなく、リリース版である。これがオープンソースのものの場合、ベータ版的な意味合いのものが多くなってしまう可能性がある。もちろんそれを使用するユーザーが全てテスターということだ。これは極端な話だが。最近の普通の製品も出荷を早めるために十分なテストが済んでいないものを販売してしまう場合が多くなってしまったのだが、オープンソースの場合は、テストしてできれば修正してほしいということになってしまう。

 「経済」という見方をした場合、オープンソースは財産を共有してしまうことであり、ものを売る・買うということをしている限り「経済システム」が崩れてしまうことも考えられる。Appleの例を見てもわかる様に、自分の財産を守るために、「オープンソース」にした部分は自社開発以外ということになってしまう。

 SFの様に、全ての物資が配給制になり、ボタンを押せば欲しいものが手に入るというように人類が生活物資を得るために働かなくなってもいいようになれば、財産の共有が成ってもいいと思うが、たぶんそんなことにはならない。だってねー。一応現在残っている歴史を見ても、どう考えても他者との財産の共有ができる人類っていないと思う。他者の上位に立とうという考えしかない人類にそんな事できる?

 話が極端から極端へ、そんで SFって感じになってしまったが、知的財産を商売にしている人間として、全てがオープンソースになったら、誰が喰わしてくれるんだろうという気持ちがある。現在「オープンソース」に関っている人の誰が無職なんだろう。どっかで儲けて、それを使って「オープンソース」に関っているはずだ。

話がまとまらないが、まとまるものでもないのでこの辺で。