2000.11.13 その2

 今後始まるデジタル放送について。

 近々デジタル放送が始まるそうだ。
 マスコミでは「次世代放送!」のようにばんばん宣伝している。
 デジタル放送で主要な機能として「デジタルだから高画質」「対話型」等と宣伝している。

 まあ確かにその通りなのだが、現行放送をすべてデジタル放送にすることはないと思う。
 なぜなら、「高画質」という点でいえば、現状に満足しているもしくは別に不満はない場合は、今以上に高画質になる必要はない。また、「対話型(双方向)」という点では、現在の衛星放送などと同じように電話回線が別途必要になる。CATVの場合は既に双方向のインフラはあるのだが、衛星放送の場合、どうやってもパラボラアンテナだけでは双方向ができないので、電話回線が必要なのだ。
 で、コストを考えると、
 ・デジタル放送対応のテレビを新規で買う
 ・デジタル放送用外付けチューナーを買う
 という2種類が考えられるので、それなりのお金が必要だ。さらに双方向用の電話回線を追加したらいくらになることか。
 もちろん、双方向機能はいらないというのなら電話回線は要らないだろう。
 PerfecTVとかでもペイパービューを宣伝の1つにしているが、実現するためには電話回線が必要になるので、現在使っている人はどのくらいいるのだろう。たぶんアナログ回線では遅いし機材も回線もたくさん必要になるので、デジタル回線になっているのだろうが、現在アナログ回線の人はISDNに変更しなければならないだろうし、それじゃあいいやって感じで、ペイパービューを使わないで月料金を払っている人は多いのではないだろうかと思ったりする。

 マスコミも「デジタル放送」を連呼するだけではなく、実際にどうすればよいか、どのような機材が必要か等、もっと詳しい報道をするべきだと思う。
 白黒テレビがカラーテレビになったときは、白黒テレビでも見ることができたが、デジタル放送は今までのテレビでは見ることができないのだから、そんなに簡単に標準にならないと思う。
 衛星放送だって、100%普及してないのだから、当分アナログ地上波放送と混在することになるだろう。
 ちなみに、うちはISDN2回線あるが、どちらもデータ通信・アナログ電話共に使用しているので、空き回線はないから、双方向のためにはもう1回線引かないといけない。そんなもったいないことはできない。電話料金を放送局が持ってくれるなら話は別だが、そんなことは絶対ないだろう。(いつかはそうなるかもしれないが)

 同じように、衛星インターネットも現状実用性に欠ける(衛星アンテナ+通常電話回線が必要)ので、はやらないだろう。サービスを終了したところも多数あるようだ。
 現在は、CATVインターネットやADSL、将来的には完全ファイバーケーブルになるのだから、所詮実験でしかないだろう。

 まあ、デジタル放送も、一部オタッキーな奴だとか、シリアスユーザーには必要だから、それなりにユーザーは増えると思うが、現在はインフラが悪すぎる(電話代等)ので、一般に普及するのはまだまだ先のことだと思う。
 マスコミももっと現実的な話をして欲しいね。