2002.03.28

 AppleとSUNとMicrosoft

 いまだに延々とAppleとMicrosoft、SUNとMicrosfotが戦っているような記事がたくさん目に付く。
 それぞれにいろいろな意見があり、また外野もいろいろな意見を言っている。

 僕は別にそれについて何か言おうというのではない。
 1つ大きな点を考えて欲しい。
 それは、AppleとSUNはハードウェアメーカーであり、Microsoftはソフトウェアメーカーであるという点だ。
 これはかなり大きな違いになっている。
 AppleとSUNはOSを売るのではなく、ハードウェアを売るための戦略を考えている。Microsoftはハードウェアと切り離された単独のOSだけが生命線という事だ。
 マックでWindowsやSolarisが走ったり、SUNのワークステーションで Windowsや MacOSが走ったりする事はあるのか?もちろんネイティブに。

 以前 Appleはマック互換機を許した時があったが、結局潰してしまった。SUNは今でもあるかもしれないが最近は知らない。
 PC/AT互換機で MacOSを走らすと言う話が以前あったがどうなったのだろう?まあ、それが実用的に使えるようになってしまったら、AppleはOSメーカー、つまりソフトウェアメーカーに変わっていくしかない。ハードウェアメーカーなのだから、そんな事はしないだろう。ハードウェアメーカーであるからマック互換機も潰したのだ。
 SUNのSolarisは PC/AT互換機用も出ている。どこまで互換性があるか(ソースレベルではあるのだろう)は使用した事がないからわからないが、安い PC/AT互換機でOSを使わせておいて「Soralis使い」になってもらい、メイン(仕事)でSUNのサーバーやワークステーションを使ってもらおうという戦略であるのだろう。ハードウェアメーカーであっても、PC/AT互換機とは比べ物にならないコンピューターを作っているのだから問題はないのだろう。そういえば、最近はどこで売っているのだろう?SUNのオンラインストアーが臨時休業していたので普通に売られているかどうかはわからない。

 よくアンチマイクロソフトだのマック信者だのいろいろな人がいるが、僕は全く関係がない。
 僕にとっては、どれが仕事にとって良いかという点だ。開発しやすいかどうかはまた別の話。「仕事になる」ことが大事である。趣味としても使えるかどうかも大事だが。
 だから、Windowsだろうが MacOSだろうが unixだろうが Linuxだろうが Solarisだろうが、なんでも良い。それが仕事になれば。
 「仕事になる」とは、いろいろな意味がある。僕自身で言えば、開発が出来てテストが出来る環境があるという事だ。お客さんの側で言えば、それが使う事が出来る、他に何が使えるか、どう使う事が出来るか、いったい値段はいくらぐらいになるか、等が大切な事だろう。で、お客さんの用件をまとめていくと、Windowsを使うべきだという結論が出る仕事が多いという事になる場合が多い。
 僕自身、何も考えずにしたい事を考えて、メインに Windowsを使う選択をした。Linuxは今でもほんの少しだけ使っているが、99%ぐらい Windowsを使っている。

 Windowsも MacOSも unixもそれぞれ、長所・短所がある。あとは、その長所が短所を上回っていると思う物を選択するのだ。
 僕の場合、それが Windowsだったという事だ。それが MacOSである人もいるだろうし、Linuxである人もいるだろう。人はそれぞれ別々の価値観を持っているので、それぞれの価値観で判断すればいい。ただ、それぞれ自分の価値観だけでそれ以外の物を否定するのはやめて欲しい。また、それがシェアを多く持っていると言うだけで嫌いになる事もやめた方が良い。いや、否定するのも嫌いになるのもかまわないのだが、それを公の場でそれが唯一正しい意見のように言うのはやめて欲しいと言う事だ。
 だから、僕は宗教が古いのも新しいも嫌いなのだ。柔軟性のある宗教(他の宗教を認めることが出来る宗教)なら別に良いが、自分が唯一正しいと言うのだけは勘弁して欲しい。勝手に思うのは本当に勝手だが、それを僕に言うのはやめてくれ。
 話を元に戻して、たぶんSUNとMicrosoftの裁判とかは、ハードウェアメーカーとソフトウェアメーカーという点についてもよく考えてやっているだろうから、公正にやってくれれば問題はないが、問題はマスコミである。マスコミは自分の記事で世論を動かそうと考えているようなふしがある。
 マスコミは、もっと客観的な事実のみを報道すればいい。何か意見を言いたければ、もっと多種多様な意見を言わなければいけない。
 アメリカにしろ日本にしろ、どちらかの側に付いたような記事が多すぎる。どうせならもっといろいろな情報を詰め込んでみろ、と思うぞ。

 また話がずれつつあるので、このぐらいにしよう。
 AppleもSUNもMicrosoftも、それぞれの立場で自分の権利を主張するのはいいが、相手を誹謗中傷するのが嫌な点だな。これがアメリカという国の特性の一つであるのだろう。比較広告のまかり通っている国では、自分と相手が同じ位置に立っている場合は、相手を引きずり降ろして自分が上になるのを良しとするからね。(注:あくまでも僕の意見だ。僕はアメリカが嫌いだから)
 でも、AppleもSUNも、Microsoftとは最初から立つ位置が違うのによくもあれだけいろいろな話が出るのは嫌だねえ。自分たちが相手と同じ位置に立って戦おうとする気が全くない。Appleも SUNもソフト部門を全く別の会社にして、それぞれが完全に独立した会社として Microsoftと戦うなら、いろいろ良いところも見る事が出来るのだが。もちろん、どちらも PC/AT互換機用のOSを発表するという事が大前提だ。まあSUNはあるけど、ソフト部門を独立させてみろ。

 もうくちゃくちゃの論旨がないような話になってしまったが、覇権争いってみっともないという事でした。(それはどこの国でもか)