Koji の勝手な批評


・Microsoft Office 2000


 2000.11.18 追加

 SR1が配布され始めた(といってもかなり前からだが)。
 いろいろ変わったようだが、不満点も一部改善された。
 一番大きいと思うのは、Accessランタイムに、IE5の含まれないバージョンができたということだ。
 これで、IE4のところにも気にせずにインストールできる。
 ただ、現状、IE4のところは少なくなっている。うちの顧客では IE4のところはない。ほとんどのところは IE5をインストールしている。今更である。
 変わってないかなあ、と思っていたのが、Accessのランタイムモード起動だが、やはりなかった。Access持っていてもランタイムモードで起動したいところもあるのだが、Microsoftの販売戦略ではデベロッパーエディションの売り上げと密接な関係のあるオプションなので、やはりランタイムモード復活は見込めないのだろう。

 2000.1.10 追加

 ヘルプウィンドウで新しい発見をした。
 今まで気が付かなかったのだが、初期状態だと、ヘルプウィンドウは画面の右端に張り付いたような状態になっているようだ。これを、タイトルバーをドラッグして移動するとちゃんと普通のウィンドウ形式のヘルプになってくれた。
 これでやっと普通のヘルプのように[ALT]+[TAB]で切り替えてみることができる。こうすると、アプリケーションウィンドウもサイズが変わらない。
 なんかねえ。ツールバーとかツールウィンドウがウィンドウに張り付くのはわかるが、ヘルプウィンドウまで張り付くとは。善し悪しだと思うよねえ。まあ、張り付かないこともできるのがわかったから良いんだけど。
 ヘルプウィンドウが張り付くのは僕は不便だと感じたけど、その他大勢は便利だと思うのだろうか?


 Office97 をバージョンアップした。
 Windows98で起動すると Office97を、WindowsNT4.0で起動すると Office2000になるようにインストールした。
 多分、1台のマシンで、どちらかしか使用しないのでライセンスの問題はクリアしていると思うが、バージョンアップした時点で前のライセンスがなくなってしまう場合はライセンス違反になってしまっている。

<長所>

・まあいろいろ目新しい(長所?(^_^;)
 なにが変わったって、GUIがいろいろ変わった。メニューは使いやすくなったかもしれない。通常使わないメニューが隠れるようになった。ほとんど使わないメニューが隠れているので、メニューから選択しやすくなった。
 が、間違って選択した場合でも表示されてしまうがそれを元に戻す方法がない。
 メニューの表示状態を初期状態に戻すことはできるのだが、このメニューは隠して、このメニューは表示して、という設定が自分でできない。
 なんか中途半端よねえ。

 アシスタントがマイクロソフトエージェントと同じように、ウィンドウ枠がなくなった。

 Officeを骨までしゃぶっているわけではないので、「Office2000の新機能」を見てもあまりありがたいと思う機能がない。
 WindowsNTを基幹システムで使用して、すべてマイクロソフト製品でかためて、マイクロソフトなしでは生きていけないようなシステム構築をしたそこそこの規模の企業でなければ、Office2000のありがたみがわからないのではないかと思うのは僕だけ?

 実は、クリップボードの内容履歴が複数使えるようになったのだが、Office以外のアプリケーションと連携できなければ意味がない。

 IME2000は、IME98とどう違う?という感じだが、僕の場合 WXGより変換効率が良いので、最近すべて IME2000を使用している。



<短所>

・ヘルプが使いにくい
 まず、ヘルプがかなり使いにくくなった。普通ヘルプ見る時って、アプリケーションとヘルプを行ったり来たりしながら見ると思う。[ALT]+[TAB]とかでヘルプとアプリケーションを切り替えたりしてね。
 だのに、そういう使用方法は前提としてないのだろうか、ヘルプを開くと、アプリケーション側のウィンドウのサイズが小さくなってしまう。ヘルプを見ながら作業できるサイズにアプリケーション側ウィンドウを自動的に変更する。これが全くもってわずらわしい。アプリケーションを大きく見たい場合だとか、ヘルプを大きく見たい場合だとか、そういうことが使用方法としてないのだろうか?ヘルプを表示して、[ALT]+[TAB]でアプリケーションに切り替え、アプリケーションのウィンドウサイズを変更し、またヘルプに切り替えると、勝手にアプリケーションウィンドウのサイズを変更する。このとき、ヘルプのサイズを切り替えると、次からはそのサイズでヘルプが開くのだが、アプリケーション側ウィンドウのサイズの変更幅は同じなので、アプリケーションウィンドウサイズのみ半分ぐらいになってしまう。
 多分、まだまだ不具合だらけなんだろうが、仕様としておかしいと思うのは僕だけ?
 これなら、WZ Editorの様に、SDIウィンドウでありながら、並べて表示とかできる方が便利だと思う。何もしなければ、それぞれのサイズを変更せずに、ウィンドウメニューで並べて表示とかできるようにしたほうが良い。
 何とかしてくれないものか。

・あいかわらずわからないアシスタント
 検索自体がヘルプシステムに統合されてしまったので、アシスタント自体はアニメーションとして、デスクトップの飾りとしてしか意味がないと思う。
 で、今度のアシスタントはウィンドウ枠がなくなったのは良いのだが、勝手に位置を移動してしまい、それがメニューやツールバーの上に重なって表示されてしまうものだから、余計に使いにくくなってしまった。
 僕はやっぱりアシスタントは使用しない設定にしてしまった。

・すべてのモジュールがVBAエディターになってしまった
 すべて VBAエディタ上で作成できるならまだしも、フォーム内モジュールとかを編集する場合は、アプリケーションと VBAエディタを行ったり来たりしなければいけない。これが使いにくいと思う。

・今回もファイルの変換がともなう
 Office97 でもファイル変換が必要だったが、2000になってもファイル変換があった。主に Access2000の場合なので、かなり変更されているようなので、仕方がないが、これでまた客先も Office2000にしてもらわなければいけなくなった。

・今回も Developers Edition のバージョンアップが無い
 Office97の時もそうだったのだが、Office2000でも Developers Editionのバージョンアップがなかった。
 今回はさらに悪質に、開発キットのみの販売はなく、Officeのバリエーションの1つになってしまっていた。
 うちは、Office97+ODE97以外にも、PhotoDraw2000とかも持っているのだが、それぞれに関してのバージョンアップがない。重複して買うことになるし、全く不必要なアプリケーションもともに買わなければいけない。  僕は FrontPageや Publisher なんか使わんぞ。(怒)
 僕は Office2000の場合、プロフェッショナル版と開発キットが欲しいだけだ!
 あまりにも腹が立ったので、マイクロソフトに電話したのだが、やはりそれぞれのバージョンアップはなかった。
 結局、Developers Editionのバージョンアップをしなければいけなくなってしまった。

 既存ユーザー無視のマイクロソフトの態度は何とかならないものなのか。


 訂正だが、Office97の時は、差分バージョンアップがあった。
 ただ、通知されなかった。うちだけなのか、他もそうなのかわからない。
 バージョンアップがこないからないなあと思っていたら、マイクロソフトの WWWページを見るとアップグレードがあって、既に期限が切れていた。で、なんじゃそりゃと思って問い合わせたら、「特別にバージョンアップしますので、申込書を書いて、FAXしてください」といわれた。通知に関してはノーコメントだったので、もしかしたら通知していなかったのかもしれない。まあ僕も引越ししてたりしたからタイミングが悪かったのかもしれないが、Office97自身のバージョンアップ通知はちゃんと届いていたので、マイクロソフトが悪いと今でも思っている。

・Accessランタイムのインストールで IE5が勝手にインストールされる
 何が驚いたって、これが一番驚いたかもしれない。
 ランタイムのインストールにやたらと時間がかかると思ったら、IE5をインストールされた。
 幸い IE5になってもいい客先だったから良かったけど、うちのように IE4でしか動かないアプリケーションを使ってたらどうすんだ!
 IEがコンポーネント化されて、アプリケーションから自由に使用できるのはいいけど、IE3/4/5のそれぞれで互換性が低いのだから、かってに IE5にしてしまうようなことはやめて欲しい。
 バージョンアップされるアプリケーションなら、IE5への対応を待てばいいのかもしれないが、もうバージョンアップの見込みの薄いアプリケーションの場合は、IE4を入れておくしかないのに。

 ちなみに、うちでは、NetRecorder3が IE4でしか動かないので、IE4を使っている。
 NetRecorder5は IE5にも対応しているのだが、NetRecorder4以降で大幅な仕様変更があり、録画できないページがでてきたのだ。
 で、IE5を勝手にインストールされると非常に迷惑がかかる場合がある。

・ショートカットが変
 Officeをインストールするときに作成されるショートカットが普通では作ることができないようなショートカットになっている。
 僕は IE4になってからの[スタート][プログラム]のメニュー表示が嫌いだ。なぜなら、画面の縦に収まらないほどの数が登録されると、スクロールしなければいけないから。前の様に2列や3列になればまだましだったのだが。
 で、使い勝手の悪いスクロールをなくすために、自分で分類分けしたサブフォルダを作ってそこに登録されたアプリケーションのショートカットを移動している。もちろんアンインストールするときは元に戻さないとだめだが、それは自分で何とかなる。
 Office97の時も、Officeというサブフォルダを作って、関連するものをすべてそこに移動していたのだが、Office2000ではそれができない。
 多分 Office2000のショートカットが変なのが原因だと思うが、移動したあと起動すると動作がおかしいのだ。
 そのままもう一度ショートカットを移動して元の位置に持ってくると正常に動作する。
 何でこんなことになるようなものを作るんだ!


<総評>

 なんか前も書いたような気がするのだが、Office97で十分な場合はバージョンアップする必要はない。
 僕は MSDEに期待してバージョンアップしたようなものだが。
 まあ、HTMLの作成を Officeでやりたい人はいいかもしれないが、企業ユーザーや企業システムを組む仕事をしている人以外は、Office2000にしたところで使いにくくなるだけのような気がする。

Microsoft Office, Windows98, WindowsNT は、Microsoft Corp. の著作物です。
NetRecorderはザクソンの著作物です。
WXGはAISOFTの著作物です。